陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

社務日誌

法霊山龗神社instagramからの投稿

十年前の東日本大震災に於いて、成す術も無く、助けを求める声も虚しく、逃げる事叶わず、未来への歩みを瞬く間に奪われてしまわれた尊き御霊等に、心より哀悼の誠を捧げます。本日龗神社に於きましては、14時46分より黙祷、国歌斉唱をはじめ、この国で亡くなられた御霊の御前に神饌を供して祭詞を奏上するなど、東日本大震災慰霊祭を斎行致しました。青森県八戸市も最大で約8メートルの津波に見舞われ、沿岸地域は大きな被害を被りました。私自身は当時首都圏に暮らしておりましたので実際には見ませんでしたが、八戸沿岸の工業地帯では、その地域で働く従業員等の自動車がまるでプラモデルのように何百台と流されていく光景を目撃したそうです。市内で亡くなった方は3名、被災地域は大手企業の工場が集中する地域だった事もあり、経済的には何とかなった部分もあったそうですが、お陰で8mの津波に見舞われても被災地と認定されませんでした。多分千葉や茨城もそうなんでしょう。津波到達が他より遅く、避難の余裕があった為、人命を失う事は少なかったようです。仕方ないと理解できる部分もあるものの、やはりいかなる理由があっても人の命でさえ数の大小が影響するのは切ないものです。家族や友人知人にとっては、多くの命より特別な一人の命であっても、グロスで見れば少数は少数、という事でしょうか。例えば、我が子一人の命が私にとってどれ程の尊い命であっても、多くの人がいればその尊さは薄まってしまう、そう見える気がすると、遺族の心情に寄り添うという事は軽々しい事じゃないんだと考えるようになりました。また、是非お考えいただき頂きたい事があります。福島の原発事故のあと、新宿で食事をしている時に、隣のテーブルの方々のお話が聞こえてきた時の事です。その方々は福島の野菜や魚介類などの話をされていて、いくら政府が大丈夫といってもあんなの危なくて食べられないという事を話されていました。愕然としました。福島第一原発は東京電力の原発であり、福島県民は東北電力ですから、自分達の為ではない電力会社の事故で風評被害を被っています。その電力の恩恵に与かっていた首都圏民が言うには、あまりにも身勝手な発言だと感じたのを今でも鮮明に覚えています。頑張ろう東北とか言ってるのも所詮心は別なところなのかと。これから冷却水を海洋放出するなどの議論がどうなっていくかわかりませんが、近い時期の話ですので、前回同様の風評による人災が起こらない事を切に願います。#神社 #龗神社 #法霊山 #法霊山龗神社 #慰霊祭 #東日本大震災から10年 #東日本大震災慰霊祭 #青森県神道青年会 #東日本大震災10年
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