禁足地の間違った認識?

【禁足地】間違い?かも知れない

今日は宮司が神式の葬儀である神葬祭で朝から不在だった為、私が社務所で一人ひかりTVを付けっぱなしにしてスマホいじってたら、たまたま禁足地の話が流れていました。

足を踏み入れてはいけない、入ったら呪われる、神の怒りに触れて二度と戻ってこれない、などなど、様々な事が言われているそうです。

まぁそんな感じの事聞いた事結構あるよなぁ、とか思いながら、気になってちょっと調べてみたのですが、あれっ?何か違うかも知れないと感じました。

そこで辞書で「禁足」を引いてみたら
「そこから出てはいけない」
と出てきます。

広辞苑も、ウェブの辞書も、どこを見ても「入ってはいけない」というのは一つも見当たらず。

例文であった芥川龍之介の「忠義」という作品をウェブで見たら、やはり出てはいけないという意味で使われています。

禁足に地がついた途端、真逆の意味になるのも常識的に考えづらいと思い、もしや大きな勘違いをしてたのでは!?と思い様々調べました。

しかしウェブ上には入ってはいけないの情報しか見当たらず、出版物等も全てその方向で書かれたものばかりでしたが、祖父が持っていた古い本のいくつかに、明らかに出てはいけないという意味で禁足地という言葉がありました。

少ししか調べられなかったものの、やはり禁足地とは、そこから出てはいけない、出る事が許されない場所、というのが正しく、入ってはいけない場所、というのはどこからか勘違いが広がって定着したものじゃないかと思います。

ここで疑問に思ったのが、様々な神社などに存在する禁足地は、一体誰が出てはいけない場所なのか?という事でした。

最初に考えたのは、入る事は出来るわけだから、入った人間は生贄みたいな意味合いで出る事が許されないという事かな?と思ったのですが、実際は普通に出れてしまうわけなので、現実的な構造を考えると何かしっくりこないなぁ等と思っていました。

ふと気付いて、入る事は出来る、の部分にこだわらずに考えてみた所、その場に鎮まる神が出てはいけない、というのが最も単純で分かりやすいのでは?と思いました。

そもそもの神社と神の在り方を模索すると、神が出ることを禁ずる、というのが合致する事例が多く存在すると思います。

ただ、論文などでも禁足の意味を入ってはいけないとしているものがあったりなど、今時点では確証を持って話せるものがありません。

なので、参考になるかも知れない、幾つかの情報を書きたいと思います。

▫️参道の中央は神の通り道なのか?
▫️地鎮祭などの斎場のしつらえの疑問
▫️神が鎮まるとは?

など。

もしかしたら禁足地というのは、神道の根幹を成すものかも知れない為、長い話になっていくので、近いうちに追って書かせて頂きます。

最後に写真は禁足地とは関係無いです。龗神社の本殿周りの入れない場所、玉垣付近の写真です。