松山英樹さんの優勝に感動して何故か祝詞作文に燃えた

どのように【祝詞作文】するか?

松山英樹さんの日本人初マスターズ制覇に、心からの御祝いと感謝を表します。

朝から社務をほったらかして感極まっておりました。

宮司も社務所に来るのが遅かった所を見ると、マスターズ観戦してたのは間違いないでしょう。

この感動感謝の想いを、もしも祝詞で奏上する場合、どのような作文をする事になるのか?今日は暇なので朝からそんな事ばかり考えていました。

そこで、祝詞ってどんな感じで作文してるのか?という部分を、昔の勉強ノートを引っ張り出して学び直していたので、この機会に少し紹介したいと思います。

あくまで私の場合です。

まず始まりですが、起首章句といい、最初から良く聞く「掛けまくも畏き(かけまくもかしこき」と始めるのも悪くないです。「口にするのも惟られる程畏れ多い事ですが」とでも訳せるかと思います。

私の場合ですが、あまり掛けまくも畏きから始めるという事は無く、例えば龗神社御神前では、
「此の大宮を静宮の常宮と惟神に鎮り坐す是の八戸の御郷内を総て鎮め守りし神と称え奉る(このおおみやをしずみやのとこみやとかんながらにしずまりますこの八戸のみさとうちをすべてしずめまもりし神とたたえまつる)」
等と始める事が多いです。

これが外でやるお祓いなどの場合だと、その場の特性を現したり、その季節に関わる内容にしたりなどもあります。

例えば度々登場する龗神社筆頭総代の河内屋さんで、立春朝搾りの祈願祭をする際の祝詞では、
「雪深き陸奥國八戸の、寒さ厳しき風も吹き荒ぶ季節、令和三年如月の三日、冬極まり春の気立ち始むる今日しも、此の八戸市八日町に処構えし八鶴工場の広処を、暫しの斎場と祝い定め祓い清めて」
等としています。

読み方としては
「ゆきふかきみちのくのくにはちのへの、さむさきびしきかぜもふきすさぶとき、令和三年如月の三日、ふゆきわまりはるのきたちはじむるけふしも、このはちのへしようかまちにところかまえしはちつるこうじょうのひろどを、しばしのゆにわといわいさだめはらいきよめて」
となります。

ちなみに、便宜上読みやすいように読点を入れましたが、実際にはありません。

また同じ理由でひらがなを使っていますが、実際は万葉仮名を使いますので、ひらがなはありません。

万葉仮名を使って書くと、
「雪深伎陸奥國八戸乃寒左厳志伎風母吹伎荒部季節令和三年如月三日冬極麻里春乃気立知始牟留今日志母此乃八戸市八日町爾処構閉志八鶴工場乃広処乎暫志乃斎場登祝比定米祓比清米氐」
となります。

万葉仮名は、右寄せで小さく書きますので、墨書すると上記より読みやすくなります。

そのあとには神を称えて御神徳に感謝する句、文を装飾する句、献供を伝える句、祈願を伝える句、文を閉める句等と続くのですが、全部書くととんでもない事になるので、日を改めて書きたいと思います。

松山英樹さんの優勝から全然違う話になってしまい申し訳ありませんでした。

ただ、マスターズ本当に感動しました。
この偉業に重ねてお祝い申し上げ、感動と歓びを頂けた事に心から感謝します。