地鎮祭を行なったが納得いかないので教えて欲しいと問い合わせ頂いた方の件(業者さんにも是非知っておいて欲しい件)その1
本日お電話で問い合わせ頂いた、地鎮祭に関するお問い合わせについて。
ハウスメーカーさんにも、様々な神社とお付き合いする上で、トラブルを避けるために是非知っておいて欲しいと思います。
この方は先日地鎮祭を行なったそうなのですが、ハウスメーカーの推薦する神社を進められ、それ以外の神社を使うのであれば会社として対処できないので、自分で手配するように、と言われたそうです。
龗神社の場合、多くは業者さんの手配で祈願主である施主さん達をお招きする、という流れが一般的なので、そんな事もあるんだ、とかなり驚きました。
※一応、手配は業者さんではありますが、祈願主は施主さんなので、玉串料は施主さんの手配、熨斗袋のお名前も施主さんとなります。
稀に個人でやってる大工さんや設計屋さんなどで、施主さんに全部お任せです、というような場合には直接施主さんから申込という事もあるのですが、数は少ないです。
それでこの方は、手配と言われてもわからないので、業者にお任せする事にしたそうですが、それで結局何が納得いかないのですか?と聞いたところ
①龗神社では神饌は施主が貰えると友人に聞いたが、自分の時は一切貰えず神社が持って帰った。
②お酒を持っていったら、せっかく自分で飲みたいお酒を持っていったのに、それも神社に持って行かれた。
③祭壇が龗神社のインスタで見るものと全然違った。
④式中式後の写真撮影が一切出来なかった。
⑤建物の四隅に米や塩、酒を撒くものと友人から聞いたが、それが無かった。
大まかにはこんな感じでした。
正直これは困ったなぁ、というのが私の本音でした。
まずは前提として、龗神社の場合、どのような流れで地鎮祭となるのか、に関して説明します。
まずは地鎮祭の申し込みを頂き、日程時間を調整したら、︎
■建築地住所︎
■地図︎
■施主名︎
■建築業者名
およそ最低限この様な情報をFAXかメールで送ってもらいます。
そして原則として神饌物、斎竹、祭壇祭具一式全て龗神社が準備して自分達で現地に行き、こちらで現地に設営します。
施主さんが準備するものは︎
■初穂料︎
■奉献酒1升
です。
業者さんは特に準備するものは無く、迎えの必要もありませんが、クワ入れをする場合は、盛砂用の砂は業者さんにお願いしたり、現地の土壌がぬかるんでいる場合にはブルーシートやコンパネなどは業者さんにお願いしています。
また施主さんに渡すお祝いのお酒を持って来られる業者さんもいらっしゃいます。
以上を踏まえて順番に書いていきます。
長いので数日にわけて書きます。
①の神饌の扱いに関して。
確かに龗神社では、魚も含め神饌物を施主さんに差し上げる事が殆どです。
しかしこれはそもそも正しくない行為だそうです。
神饌物は、神社が準備しようが施主さんが準備しようが神社に献上、納めるものですので、本来は神社に持って帰ってもらうのが正しいと聞きます。
龗神社を含め、最近では施主さんに神饌を差し上げる神社が結構あると聞きますが、これは神社の厚意であって、貰えるのが当たり前ではないです。
なので神社側から神饌を施主さんに渡してください、と言われた場合、業者さんは、神社さんのご厚意で頂けるそうですが…と案内した方が無難です。
そして気をつけて欲しいのですが、神饌を差し上げる事に対して、業者さんが勝手に案内してしまう事はトラブルの原因になります。
これは神社への奉献物を勝手に扱う事になるので、あくまでも神職さんから案内が無い限り手をつけたり話を進めたりしないのが無難です。
いつも龗神社とお付き合い頂いている業者さんは、それで慣れているのでかわりに案内して貰ったりも良くあるのですが、違う神社で同じ事をしようとして激怒された、という事があったそうです。
中には神葬祭の家系の方などで作法に詳しい方々は、戴くなんてとんでもない!と遠慮される方もおられますが、お宮さんでどうぞと言ったならば貰ってもいいのでは無いかと思います。
以上が神饌の扱いに関する部分です。
龗神社とお付き合いの多い業者さんから、龗神社のやり方が当たり前と思っていたら他の神社の時にトラブった、という話を何度も教えてもらった事があるので、うちが普通と思わない方が安全ですよ、と何度も言っています。
神饌は誰が準備しても原則神社に奉献するべきもの、という事をご理解頂き、龗神社と同じくどうぞと勧めてくれる場合は頂いても大丈夫、という事でご理解頂いた方が良いと思います。
今日お問い合わせの方には上記の様に説明して、決して損した等という事では無いですよ、正しく行った結果ですとお伝えしました。
明日以降は②からの件をお伝えします。
※龗神社での地鎮祭に関する件はウェブサイトもご覧ください。