八戸三社大祭法霊山龗神社オンライン渡御祭第六日目 〜笹の葉踊り / 商宮律〜︎
令和三(2021)年 八戸三社大祭
法霊山龗神社オンライン渡御祭第六日目 〜笹の葉踊り / 商宮律〜︎
動画1:お通りの笹の葉踊り︎
写真2〜4:笹の葉踊り︎
写真5〜7:商宮律
協力:八戸テレビ放送、白陽写真館、八戸市教育委員会社会教育課
八戸三社大祭が三社合同例祭になる以前の龗神社単独の祭礼であった時代、祭礼発祥の当初から存在していたのがこの笹の葉踊りです。
その後明治30年前後に途絶えてしまい、永らくその存在は忘れ去られていました。
それから大正、昭和を経た平成の16年、笹の葉踊りが龗神社行列に復活を果たします。
私の祖父、先代の三十代龗神社宮司を中心に古文献などの調査研究が行われ、新たに生まれ変わった笹の葉踊りとして行列に供奉するようになり、現在に至ります。
私は当時首都圏にいましたが、折々に実家に帰省した時、祖父が部屋にこもって様々な調べ物をしていたのを覚えています。
祖父は愛煙家で、丸い缶に入った両切りのショートピースを好んでいたのですが、調べ物の間ずっと吸っているので、部屋が煙で凄い事になっていました。
この笹の葉踊り、写真では主に女児が舞っているのがわかると思います。
しかしながら明治期等は、男児が舞う踊りだったそうです。当初から格式高い芸能として笹の葉踊りは存在したとされており、明治時代には、主に有力商家の男児が舞う踊りとして定着していたそうで、踊り自体も今のものとは違ったと考えられます。
平成の復活にあたり、日本舞踊藤間流の協力のもと構成したのが現在の踊りで、女児が花笠をかぶり、目元口元には朱を引き、浴衣姿で赤鼻緒の草履を履き、背には桜の枝を差し添え、手に持った笹の葉でたおやかに舞う踊りへと変化しました。︎
■ 商宮律(しゃぎり)
笹の葉踊りに楽をつけるのが商宮律です。商宮律というのは、青森県三戸郡南部町剣吉に鎮座する諏訪神社さんのお祭りで奏楽されるものだそうで、私もインターネット上の情報しか知らないのですが、約200年前に京都から習い伝えられたもののようです。
平成の復活に合わせ、法霊神楽士が諏訪神社さんの商宮律に倣って構成したもので、小太鼓、横笛、三味線で構成されており、踊り手の後ろに控えます。
舞に合わせた緩やかな調べの奏楽で、主旋律を横笛、伴奏を三味線、装飾として小太鼓、といった感じになっています。
余談ですが、今年の8月2日の例祭の時、諏訪神社さんの息子さんに神職として御奉仕をお願いしようと思って電話したところ、
「いや〜今年はどうしても都合が難しくて…すいません、どうしても難しくて…来年だったらいけると思うんですけど…いやーどうしても今年は…ホント申し訳ないんですけど…ホントすいません、来年は大丈夫だと思いますけど…」
って言われました(笑)
別にダメだからって怒ったりするわけじゃ無いんですから、そんなに必死に謝罪しなくても大丈夫ですよ!
といったところで、以上、笹の葉踊りと商宮律のご紹介でした。笹の葉踊りは主に小中高生になりますが、舞を覚えれば原則どなたでも参加申し込みが可能で、今後は練習用動画などでも対応していく予定です。
通常は毎年7月から週一回神社で練習を行っていますが、遠方の方などでも動画練習で大祭当日に参加できるように考えています。その際にはまた告知を投稿したいと思います。