陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

豆知識

社会人のマナーとして神式の葬儀「神葬祭」の作法を今一度確認しておきませんか?という話

昨日本日と2日間に渡り、地元企業の会長さんが帰幽された事による神葬祭が報恩会館柏崎で行われ、龗神社にて御奉仕致しました。

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法霊山龗神社instagramからの投稿

昨日は宮司一人での御奉仕、本日は私と2名での御奉仕となりました。

会長さんの会社にも一族としても日頃から深いお付き合いを頂いておりましたので、何かと思いもありましたが、正しく果たせたものと思います。

ところで社会人ともなれば、お客さんや取引先含めて様々な形式の葬儀に参列する必要があろうかと思います。

社会人になっても葬儀に参列する機会が全くないというのが一番ですが、通常大人になればそのような訳にもいかなくなるでしょう。

仏式、神式、キリスト教式はじめ様々な葬儀がありますが、以前も書いたものの、今一度神葬祭のマナーというものを確認してみようと思います。

というのも、日本では一般的に葬儀といえば仏式のイメージですので、本日の会葬の方々でも神式の作法をご存知ない方が多かったので、ザックリと基本的な部分を書きたいと思います。

まず、死亡広告欄で神式の神葬祭だと見分ける方法。

逝去などではなく「帰幽」とある場合、ほぼ間違いなく神式だと思います。

また、通夜、火葬などが「通夜祭」「火葬祭」という様に「祭」が付いている場合、ご会葬の案内に「葬場祭」と書いている場合、神葬祭で間違いないと思います。

次にお気持ちを包むのし袋(不祝儀袋)について。

御仏前、御香典などは仏式の為NGです。
「御玉串料」「御神前」「御霊前」この辺りが無難です。
そしてハスの花柄などは仏式の為NGですので、模様のないもので、白黒の水引きで結び切りを使用しましょう。

次に持ち物について。

神葬祭では数珠は必要ありません、というか、持っていってはいけません。

神式では何かを持っていかなくてはならないというのはありませんので、数珠を持たずに参列しましょう。

そして拝礼について。

仏式では焼香をしますが、神式では玉串奉奠です。

入口で玉串を受け取り、祭壇前に進みます。

そこで玉串の根本を祭壇側に向けて供え、まずは二拝。次に二拍手。

この際音を立てずに拍手をした様な動作だけ行う「偲び手」という作法で行います。

最後に一拝。

その後祭壇前を退くという流れです。

そして会場を後にする際、出口には大麻(おおぬさ、フサフサの紙がついた棒又は榊の枝に紙がついたもの)を持った神職がいる場合が多いので、そこでお祓いを受けてから帰りましょう。

以上ザックリですが、神葬祭の参列する場合の最低限を書いてみました。

もう少しだけ詳しく知りたい方は、2021年8月29日の投稿を参考にしてみてください。

神葬祭は皆さんが思う葬式のイメージとは随分違い、儀式的な印象を受ける方が多いんじゃないかと思いますが、作法さえ把握しておけば後は仏式と似た様な流れになっています。

受付で記帳し、会場で席につき、祭詞奏上など一連の祭典を見た後、最後玉串奉奠して会場を後にする。

こんな感じですので、参列する立場では仏式と流れはそこまで変わりません。

社会人ともなれば関係者の葬儀に参列するのは最低限のマナーとなってきますし、その際御遺族の方針や考え方に失礼のない様にするのも最低限の礼儀かと思いますので、是非参考にしてみてください。