陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

社務日誌

法霊山龗神社instagramからの投稿

令和二年葉月二日八戸三社大祭龗神社中日例祭3今日は御扉開扉を御紹介します。あわせて本殿御扉の構造的な特徴についても。宮司一拝の次は、本殿中央の扉を開ける、御扉開扉(みとびらかいひ)です。通常は御鍵後取(みかぎしどり)という神職が、御扉の鍵を斎主に渡し、その後御扉を開ける事になります。ですので当然御扉の鍵穴は御扉にあるわけです。しかし龗神社本殿御扉には鍵穴がありません。でも鍵はかかっています。じゃあどうやって開けるんだ、という事になりますが、本殿の左右横にも中に入れる扉があり、鍵穴はそちらの扉についています。よって龗神社の場合、本来の御扉開扉でおおよその順番としては1、横の扉の鍵を開ける2、横の扉を開けて本殿の中に入る3、中にある正面御扉の鍵を開ける4、横から本殿を出て御扉前に戻る5、御扉を開けるとなります。神社建築は基本的な事しかわからず、詳しく無いのですが、こういう作りは良くあるのでしょうか?宮司が昔神職研修の際、御扉開扉を担当し、鍵を受け取って横に回ろうとして祭式講師に注意されたそうで、理由を話したら先生も首をかしげていたそうです。そしてこの横の扉に入るための回廊があるのですが、老朽化で長い事いるのは憚られる状態の為、現在は御鍵の所作を省略せざるを得ない状況となっています。上記を踏まえて龗神社の御扉開扉の解説となります。宮司は階(きざはし)を上がり、最上段の大床(おおゆか)に膝をつきます。この時警蹕所役(けいひつしょやく)という神職は階下に進みます。この時正中(せいちゅう、社殿などの中央)を避け、本殿中央方向に体を斜めに向けて控え、小揖(しょうゆう、15度の礼)した状態を維持します。まずは、宮司は男扉(おとびら)という向かって右側の扉を開きます。この時警蹕所役は参列者に対して警戒し見ない様にという事で、小揖のまま「オォー」という警蹕をかけます。次に宮司は向かって左側に移動します。この時警蹕所役は警蹕をかけます。次に向かって左側の女扉(めとびら)を開けます。同じく警蹕がかかります。開け終わえうと同時程度のタイミングで警蹕を終わらせ、同時に警蹕所役は深揖(しんゆう、45度の礼)します。次に宮司は正中に進み、御扉内の御簾を巻き上げます。巻き上げるときは手前側ではなく、奥側に巻き、最後は御簾鈎という金具に引っ掛けます。大まかに言えばこの様な感じです。よく警蹕の「オォー」という声が神を下ろす行為だと勘違いされるのですが、あれは神様に対して発している声ではなく、参列者に向けて警戒・警告の意味で発しているものです。また扉は、開ける際に必ずギギーって鳴く様にできているそうで、龗神社も同様です。長いので続きはまた次回にします。次は献饌からです。#神社 #龗神社 #法霊山 #法霊山龗神社 #八戸三社大祭 #八戸三社大祭龗神社発祥三百年 #八戸三社大祭2020 #八戸三社大祭中日 #例祭 #例大祭 #御扉 #御扉開扉 #警蹕 #祭り #祭り好きな人と繋がりたい #神社好きな人と繋がりたい #神社建築 #神社建築様式 #神社建築好きな人と繋がりたい #三社大祭 #三社大祭2020 #三社大祭中日 #三社大祭龗神社発祥三百年
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