八戸三社大祭法霊山龗神社オンライン渡御祭第十八日目 〜御散供箱〜︎

令和三(2021)年 八戸三社大祭
法霊山龗神社オンライン渡御祭
第十八日目 〜御散供箱〜︎

■ 写真1:御散供箱(おさごばこ)

法霊山龗神社instagramからの投稿

協力:白陽写真館

神前に供える米や、清め祓う為に撒く米を御散供といいます。
散米に関しては、私個人はどうにも納得できない部分がある行為なのですが、今回それはさておきます。

米には霊力が宿るとされ、邪気などを祓う目的で撒き散らす行為がなされます。
地鎮祭でも切麻散米といって、和紙・麻を細かく切ったものに塩と米を混ぜて四方に撒き散らし、清め祓いとするものがあります。
また、葬儀の際、神式も仏式も一部宗派を除けば、大概浄めの塩で身体を清めてから自宅に帰るなどが一般的かと思います。

この様な邪気祓いと清め祓いの為に、日本では古来より米と塩が用いられてきました。
また、神前に供える神饌では、最も上位、つまり最重要は米とされます。
中世までは税金も米だったわけですし、我が国の米との関係は大変深いものがあります。

この御散供箱には「おひねり」と言って、半紙に米・塩・小銭を入れたものを、お賽銭や献供品として納めます。

和紙の上部をひねっている事からおひねりと呼ばれます。
また、中にはおひねりではなく、のし袋に現金を入れてお賽銭を納める方もいらっしゃいます。

要は賽銭箱の様なものです、というとかなり乱暴な言い方なのですが、わかりやすく言えばそのようなニュアンスです。

ここ数年、運営委員会などで積極的に御散供についてアナウンスしてきた為か、最近ではお子さんが御散供を納めに来たり、お賽銭としてのし袋を納めに来られる方が随分増えました。

楽しみ方の一つとして普及した面もあるのだろうと思いますが、神前にお供えを供する事は意味のある事かと思います。

龗神社行列の中では、行列内に近付いて来る事ができる唯一の所でもありますので、ご覧の際はどうぞおひねりなどお納め頂ければと思います。