陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

社務日誌豆知識

切り株のお社として鎮座していた末社「赤龍神社」

赤龍大明神

法霊山龗神社境内末社として永らく鎮座していた明神社も、昨年道路工事の関係で取り壊しとなりました。

このお社は元々龗神社のものではなく、崇敬者の方から依頼されて境内に御祀りしていたものです。

その為、詳しい由緒など全く分からず、如何なる神が坐しておられるのかなど、はっきり知らぬままでおりました。

月2度程掃除をしてはおりましたが、人様の神に勝手に祭典などを行うわけにもいかず、ひたすら管理のみをする状況でした。

それが昨年の取り壊し決定時、鎮座する神に元の御座にお還り鎮まって頂き、その際に初めて御祀りされていた御神体を拝見しました。それが写真1の木札でした。

赤龍大明神一座とあり、勉強不足で恥ずかしながら、赤龍ってなんだろう?となってしまいました。

ウェブ上で調べてみましたが、様々な情報があってイマイチはっきり分からず、陰陽五行説やら炎を司るやら、日照りの神であるなどと書いてあります。

じゃあこの神様を勧請した目的は日和乞いということかな?と思いますが、はっきりした事はわかりません。五色の龍の一つというのはわかりましたが。

但し、民俗学的に言えば日本において五色の持つ意味は面白い部分があるなと思っていまして、多分インドや中国から伝来した思想から変遷し、日本独自の様相を呈していると思うので、青龍・黄龍などの五色の龍にも日本独自の、それ相応の考え方があるのかなと想像しています。

例えば職業的な部分が色で表され、仏様や神仏混淆の神となっていたりするという説もありますが、これは身分的な差別を含む思想だったりするそうです。

例として、たたら製鉄民は人とみなされず卑しい身分、賎民とされ、火を扱う為赤の色、平安の昔は遊女はキツネとされ白色(白拍子というのもその意味?)などがその例なんだとか。

五色の龍にも、日本独自のその様な方向性の意味は存在するんじゃないの?と思っていますが、何せ広く浅くがモットーの私の知識では詳しく分かりません。

ただ一つ思うのは、陰陽五行説や方位などと五色の龍を対比した考え方は、比較的新しいんじゃないかな?ということです。

新しいといっても近現代の話ではなく、もう少し遡るとは思いますが、古くからあるとすれば腑に落ちない部分が多くあるからです。

詳しく書くととんでもない事になり、他でやってくれとなってしまいそうなのですが、とある東京の神社を調べている時に必要があって江戸五色不動というものを調べる機会があり、それがきっかけでそう思うようになりました。

私の頭ではこの辺りが限界なので、何か知っている方がおられれば教えてください。

最後に、今まで書いた事は私の勝手な私見ですので、合っている保証も可能性もどこにもありませんので悪しからず。