陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

雑談

迎え火

本日は盆の入りという事で、社務所前で迎え火。

法霊山龗神社instagramからの投稿

日本の幾つかの地域では、祖霊をお墓から自宅へ招くために、お墓前で日中火を焚き、その後に自宅前で迎えの火を焚くという習慣がありますが、八戸もこの習慣と同じです。

煙に乗って祖霊がやって来る、と子供の頃聞かされましたが、それを教えてくれた祖父母達が今や迎えられる側になってしまいました。

何世代も昔から東京の方はお盆が7月だと思うので、今の時期には馴染みが無いかも知れないですね。

他にはお墓前にゴザを敷いて食事、宴会をするという地域もあるでしょうし、お盆のしきたりは地方によって様々だと思います。

神道でもお盆ってあるんですか?と聞かれる事があるのですが、神道の原点は祖霊崇拝と自然崇拝ですので、お盆に祖霊のお祭りを家庭祭祀として行います。

古くは仏教伝来以前、旧暦のお盆の時期に神道では祖霊祭りが行われていた様な記録もあるそうで、神道の習俗と仏教の盂蘭盆会が習合したものが現在の日本でのお盆、という説もあるようです。

いずれにしても、近年ではお盆や彼岸の風習は行わない家庭も出てくるなど、その重要性は見失われつつあるようです。

しかし、龗神社に悪い事が続くなどの相談に来る方に毎回必ず確認するのですが、お墓に1年以上行ってないとか、先祖の供養をほったらかしにしている、という方が9割で、お墓行ったら解決した、と皆さん言う程なので、この様な習わしは大切にした方がいいと思います。

年に数日だけでも先祖の思い出に浸る時間があるのは、自分の過去を見つめ直して往く先の道筋を定める切っ掛けでもあると思いますので、ぜひお墓に行くなり、御霊舎に拝礼したり仏壇に手を合わせたり、この機会におこなってみてほしいと思います。