井戸埋め祓いを検討している場合のタイミングに関する話
本日午前、青森県上北郡のとある場所の井戸埋め祓いに伺ったのですが、そこで問題発生。
まず、地盤調査などの段階では井戸がある事を誰も把握しておらず、業者さんの調査で2箇所の井戸が存在する事に気付いたそうです。
そこで明日からの解体工事前に、井戸埋めだけはちゃんとしたいという事で、本日伺う事となりました。
朝の通勤渋滞を危惧して早めに出発したのですが、到着するとどこに井戸があるのかわからない上に、積もった雪が適度に固まって雪かきも厳しく、祭壇の設営もままならない状態。
路肩に寄せられた雪で敷地内に車を入れるのも厳しく、ダメな事とは分かっていながらも、目の前の道路に祭壇設営して急ぎ執り行いますか、などと考えて準備を始めました。
しかし公道を無許可で占有するのはマズいし、井戸の場所が分からない以上梅や葦を埋納するのも不可能だし、そもそも雪で敷地内に入るのも困難だしなぁ、どうしようかな?と思っていた時、ふと思って
「工期って差し迫ってる感じですか?」
と業者さんに確認。
明日から解体、4月あたりに地鎮祭、という予定ですと教えてもらいました。
そこで、それであれば地鎮祭の時に、井戸埋め祓いを同時に行ったらどうですか?
一度で行う事も可能ですし、過去にその様な事は何度もありましたよ、と提案しました。
施主さんに連絡とってもらったところ、それでいいとの事で、今回の井戸埋めは延期する事になりました。
今回のケースのように、既に地鎮祭を執り行う事が決まっている場合、龗神社では井戸埋めを同時に執り行う事もできます。
当然ながらそれぞれ別に取り行う事が最良ではあります。
しかし工期との兼ね合いや予算的な事などで、そちらの方が都合が良い場合はその様な形でお受けしています。
但し、これは龗神社の場合であって、どこのお宮さんでもその様にやっているという事ではありません。
最近では地鎮祭を行わない、井戸も何もせずに埋めてしまうなどのケースも多いと思いますが、建築祭祀に触れる事でその重要性を肌で感じてもらいたいという考えからです。
何もしない判断をする位なら、地鎮祭だけでも、また井戸埋めだけでも、このどちらがきっかけとなるかはわからないものの、やるべき祭祀は執り行って体感して考えるきっかけにして欲しいと思っています。
但し、この様なケースで井戸埋めを行うには、現地の状況的な条件がある程度必要になってきますので、詳しい事は必ずお問い合わせください。