陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

八戸三社大祭

八戸三社大祭法霊山龗神社オンライン渡御祭第二十六日目 〜淀山車組

令和三(2021)年 八戸三社大祭
法霊山龗神社オンライン渡御祭
第二十六日目 〜淀山車組〜︎

法霊山龗神社instagramからの投稿

■ 写真1〜2:御通り︎
■ 動画3:御通り︎
■ 写真4〜8:過去の山車、昔の山車

協力:八戸テレビ放送、白陽写真館

ここから龗神社の大型山車に移っていきます。

まず先に、神社行列が終わって附祭の山車がやって来る、の様な理解が一般的ですが、龗神社行列の場合は構成上、山車は神社行列の一部となります。
附祭という言葉の意味は、神輿の賑やかしで渡御に供奉するもの、のような感じがありますが、だからと言って別の扱いでは無いのです。
たまたま位置が後ろの方というだけで、神社行列が終わってから別団体としてついてきてる訳ではありません。

現実問題、サイズが大きく、行列の適切な運行を考慮すれば後方以外に配置が困難である為に後方にいるだけです。
実際、全国の有名神社の行列列次を見ても、山車は附祭の表記のもと行列内に組み込まれています。

龗神社では、笠鉾、屋台山車も風流山車と同じく本来附祭とすべきですが、現在は神社が直接出すものとして附祭とは認識されていないようです。

という事で、附祭として行列内に配される風流山車の最初のご紹介は「淀山車組(よどだしぐみ)」となります。

龗神社の場合、行列での山車の順番は毎年変更されます。
今年の先頭は来年の最後尾、今年の二番目は来年の先頭に、というようにしています。

そこで、本来去年の行列で先頭だった淀から紹介させて頂きます。

まずこの山車組の「淀」という名前、実は昔この地域にあった「神戸製鋼」さんに起因する名前です。

今は神戸製鋼さん本体は移ってしまいましたが、この地域に本社を構える「高周波鋳造」さん、イトーヨーカドーを中核テナントとする「ピアドゥ」というショッピングセンターを運営する「八戸臨海開発」さんは、共に神戸製鋼グループとして八戸に拠点を置いています。

しかしこのあたりの住居表示は「八戸市沼舘」となっており、淀という住所は存在しないのですが、町内会名は淀町内会となっています。

昔、神戸製鋼さんがいらした頃、社を挙げて地域発展や地域社会奉仕などに積極的に協力頂き、住民達はその貢献に心から感謝していました。

八戸撤退となった折、せめて頂いた恩を忘れず、その功績を未来にも伝えて行きたいという事で、神戸製鋼さんに由縁のある大阪の淀という町内名をこの一帯の町内会の名として残そうという事になって、今現在でもこの辺りを淀町内会と呼び、山車組を淀山車組と呼ぶのだそうです。

淀山車組は毎年大祭前に安全祈願を行い、山車を祓い清めて御霊を幸わい、行列に臨んでいます。

その際には高周波鋳造さん、八戸臨海開発さん、イトーヨーカドーさんはじめ、地元金融機関なども含め、縁深い方々が参列し行われています。

このような縁で、元八戸臨海開発社長で、現在神鋼不動産の役員をお務めの方などは、毎年お正月に龗神社に参拝する為だけに、お一人で神戸市から八戸までやって来て頂いています。

また高周波鋳造さんも、事あるごとに龗神社で安全祈願祭や地鎮祭などを奉仕させて頂いております。

このように地域から支えられている淀山車組、三社大祭の参加は昭和48年からで、山車小屋はピアドゥショッピングセンターの敷地内にあります。

淀の特徴としては、祝いものや七福神など、おめでたい題材を特徴としていて、パッと見ただけでも祝い山車の雰囲気が伝わってくる構成になっているように見えます。

淀の中に、娘が小学校の時に学年一つ違いで娘さんがいるO君という人がいて、父親の会などで一緒に活動してたのですが、この人自体おめでたい人なので(多分ですが悪い意味じゃなくて…)、山車もおめでたい方向なのかな?などと思ったりしています。

O君は調子が良くてよく喋る人で、そんな言っててホントに大丈夫?と思ったりしますが、淀山車組を支援する企業の方々などは、口を揃えて彼がいるから信頼して応援するんだ、と言ってるので、まぁ大丈夫って事だと思います。

淀山車組は、対象とする町内が小さく、参加者の確保に腐心していましたが、15年ほど前より根岸(ねぎし)連合町内会という近隣の町内会の方々からご支援ご参加を頂き、何とかお祭りを出す事が出来ています。

老若男女問わず様々な方々が楽しく参加されているそうですし、山車小屋見学も行っているそうですので、友達同士や家族みんなで、参加をご検討ください。
県内外問わず全国から参加募集中です。

淀山車組公式サイトもありますので、是非Googleで検索してご覧ください。