三八地区神道青年会の総会
本日は三八地区神道青年会の総会がありました。
例年は会場をお借りして、夕方からの総会、終了次第懇親会となっているのですが、昨年は書面決議、本年度は少人数にて対面で行われました。
小田鎮座八幡宮さんの社務所をお借りしての開催となり、予算決議の他、事業計画等話し合われました。
去年今年と、新型コロナの為に殆どの事業が中止となっていて、年末にかけてどの様な取り組みをしていくかなどを話し合いました。
その中で最も驚いたのが、神職不足の現実。
昨今では結婚年齢も幅広くなり、それに伴って出産年齢も幅広く、という流れの中、何年間にも渡り神職がいない世代というのが発生しています。
全国的にみても、摂末社含め8万社以上あると言われる神社の数に対し、神職は2万人程度と聞いています。
その中には、他の仕事をしながら神職資格を有する方、所謂兼務神職も多くいらっしゃいますし、資格だけは取得していて、本庁辞令によってどこかの神社の神職として登録されているものの、他の仕事のみ行っていて神職としては特に仕事をしていない方もおられます。
龗神社は兼務社がなく、本務社のみ1社をお護りしていますが、神職さんによっては、一人で30以上の神社を兼務されている方もおられますし、将来が不安でなりません。
この様な現状となっている原因の一端は、神社だけではやっていけるだけの社入金がない、という現状にあります。
龗神社は有り難い事に神社社務のみで維持管理していけておりますが、そういう神社は近隣でも数える程しかありません。
不動産経営など別会計の社入金で維持できている所や農家と兼業している所もありますが、生活の為に他で仕事をして、例祭などのお祭りの時には神職として奉仕する、という方が多く見受けられます。
ここで問題なのが、こういった維持するのがやっと、使命として生活を顧みず神職を務めている、といった様な神社をインターネットで検索して訪ねた方が、寂れていた、対応が悪い、観光面で何も無いというようなレビューをされた場合です。
この情報でさらに参拝者は遠のき、維持はさらに困難となります。当然他の仕事の都合で対応面でも思うような対応ができません。御祈祷関係も限られた日しか受けられず、どんどん厳しくなるばかりです。
神社は本来観光地として存在するわけではなく、観光面での価値は二次的なものですが、やはり、観光的に充実した場所や神職が常駐で御朱印対応できる神社が高く評価されるのは世の流れなのでしょう、仕方ない部分もあるのは理解しています。
しかしながら、小さなお社も、その場の歴史を担っていたり、非常に重要な由緒を持っていたりなど、鎮座した理由や地域が長年紡いできた思いがあります。
この様な場を失う事なく後世に伝えていく為には、多くの方々の理解が必要です。
神社は勿論の事、郷土の歴史、国民性を守っていく為にも、少しでも多くの方々にご理解頂き、多大なる御助力を頂きたく、平にお願い申し上げます。