江戸総鎮守 神田神社さん

先日の出張の帰り、江戸総鎮守、神田神社(神田明神)さんに参拝してきました。

法霊山龗神社instagramからの投稿

神職講習の際、神田さんの権宮司さんによる訓話があり、お話を伺って以降一度は参拝したいと願っていました。

都内で働いていた頃に近くを通る事は何度もありましたが、参拝する機会には恵まれず、今回初めての参拝となりました。

江戸全てを代表して守護する江戸総鎮守とされる神社で、主祭神三柱の中でも特に平将門命が有名なところですが、大己貴命と少彦名命がこの地に手厚く祀られている事が非常に興味深いところです。

余談ですが、この「総鎮守」という意味、通常で考えれば、一定の旧行政区全体を代表して守護する神又は神社、という風に考えられます。

例えば龗神社は八戸藩の総鎮守、つまりは藩内全ての守護神であった訳ですが、これは藩の記録文書に「法霊社は八戸の総鎮守であるから〜」という記述が残っている為に、八戸総鎮守とされています。

八戸藩誕生以前には南部藩となっていましたが、この時代は八戸城の館神とされていて、当時の南部藩総鎮守は、南部藩政庁のすぐに鎮座していた、現盛岡市の「櫻山神社」さんであると記録があるそうです。

龗神社の場合は藩という行政区の総鎮守である訳ですが、昔の行政区には、藩、国など幾つかあり、国の場合には行政官長が参拝する順序で第一位にあたる「一之宮」の方が有名な傾向があると思います。

青森県は律令制においては「陸奥國」にあたり、岩手、宮城、福島などがその地域に当たりますが、陸奥國一之宮といえば、かの有名な「塩竈神社」さんとなります。

細かく言えば福島県に鎮座する三社を合わせ、一之宮論社四社、とされますが、後世の事情で塩竈神社が代表格と認識される傾向にあるようです。

ちなみにお隣の秋田、山形は「出羽國」となり、一之宮は「鳥海山大物忌神社」さんだそうです。

以上長い余談でした。

都内にはまだまだ行ってみたい神社は多くありましたが、冒頭書いた様な理由があって先に参拝したかったというのと、平将門さんにはどうしても御参拝したいと考えていました。

歴史は勝者のものとは言え、平将門の記述には様々疑問に思う事も多かったから、という理由があったからです。

参拝すれば何かが分かる訳では無いものの、まずはご挨拶という事で。

平将門の他、茨城の鹿島さん、千葉の香取さんなど、紐解けば日本の古代史の真実が眠る場所というのは結構あるんじゃないかと思っています。

同じ理由から、塩竈神社さんも深く興味を持っています。

いつか、時間さえできたなら色々廻ってみたいなと思っていますが、いつの事になるのやら…