陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

社務日誌

青森県神道青年会から笏を頂いた件

青森県神道青年会設立65周年を記念して、県内神職全員に笏が送られたようで、私と宮司にも届きました。

法霊山龗神社instagramからの投稿

3年ほど前、私がギリ青年会にいた頃に決まっていた事だったと思いますが、直後新型コロナが発生して延期になっていたのだと思います。

同時に今上陛下御即位奉祝記念で製作されたDVDも届きました。

笏は青森ヒバを使用したもので、香りが凄いです。
もったいなくて逆に使いづらいですが、笏を頂くのは本当に嬉しいものです。

私が今使っている笏の全てが、先代宮司の祖父が買ったもののお下がりを使っている為、そろそろ自分で気に入った笏でも買おうかな?と思っていた所だったので、なおさら嬉しかったです。

ちなみに八戸三社大祭の時、行列中ずっと笏を持ったまま2時間半くらいの行列をするわけですが、これで手がもの凄く痛くなります。

笏は右手で持ちますが、親指と小指を笏の後ろ側に、人差し指と中指と薬指を笏の前に添えて、挟み込む様に持ちます。

持つ場所は、小指の位置がおおよそ笏の下から1cm程度上の部分に来るように、と習った記憶があります。

この様に持ったらウエストのあたり、おへそから右に拳一個分程度の場所に垂直になる様に構え、左手は左右対称となる場所に、あたかも笏を持っている様な形で構えます。

これは持笏(じしゃく)といい、笏法によって決められた最も一般的な笏の作法ですが、この持笏の状態で2時間半いますと指が痛くなって感覚が変になります。

薄くて軽い笏があれば大祭の時いいなぁ、なんて思っていたのですが、今回頂いたものは軽くて持つ時も楽そうな作りになっていました。

有り難い事です。

ちなみに笏といえば、両手で体の中心に構えている姿を想像する方が多いと思いますが、これは正笏(しょうしゃく)という作法で拝礼時などに行うものですので、常態的に正笏でいるなどという事はあり得ません。

通常時はあくまでも持笏の状態、歩行する際や座ってる際も基本的に持笏の状態というのが正しく、正笏で歩いたり座っていたり等という祭式の作法は存在しません。

神職でも無い限りあまり関係無い話ですが、お祓いを受ける時やお祭りを見る時のちょっとしたネタとしてどうぞ。