令和三年5月9日 龗神社法霊神楽祭 本祭奉納舞

法霊神楽祭の祭典終了後、その場にて舞の奉納を行いました。

権現頭による神楽で特徴的なのが、写真5の「御散供(おさご)」と呼ばれる米を権現様に食べさせるような動作です。

古来より日本では、この御散供の米を撒く事で悪霊や厄災を退散させる、一種のお清めの様な行為として知られてきました。

これは米に強い霊力が宿り、その力にあやかって浄化の様な効果を得られるからと考えられてきた為だと推測されます。

家屋に撒く場合は撒かれた家屋を清める為、地鎮祭などで土地の四隅に切麻(きりぬさ)と呼ばれる紙片と一緒に米を撒く場合は、その撒かれた土地を清める為、等、一般的に撒かれた対象を清めるという事になりますが、法霊神楽では若干事情が違います。

この御散供は、まずは三方や土器(かわらけ)に乗せられた状態で権現頭の前に供され、それを権現頭が食べるような動作をします。口を開けて米に噛み付くような動作です。

次に権現様に向かって御散供は下から上に撒かれ、その間権現頭は歯を打ち鳴らします。その間米を撒く人は右に左にと下から上に向かって権現頭の面前に向けて米を撒くのです。

神を清める行為はしてはならない行為とされている為、お清めとするには無理がありますので、要は神饌を供する行為なのかな?と思っていたのですが、だったら撒くような行為はしないだろうと。

献上米を神前に置く、というなら普通かと思いますが、撒き散らす、となると献饌ではないなと感じました。

お清めでも献饌でもなければ、米の霊力を戴いて、権現様の霊力を更に高める行為かな?と思うのですが、どうしても権現様に向かって撒くという行為が引っ掛かります。

色々言われてる事はあるみたいですが、どうも誰かが適当に考えた後付けの理屈のようなものばかりで、行動の整合性を説明できているとは感じられませんでした。

他の地域の方などでも、聞いている情報などありましたら、是非教えてください。