陸奥国八戸総鎮守 法霊山龗神社ブログ

青森県八戸市の総鎮守である法霊山龗神社で行われている日々の社務や神社や神道に関する豆知識、地鎮祭やお宮参り、七五三をはじめとしたお祝い事をブログでご紹介しています。

源義経伝説

義経北行伝説第十五回「類家稲荷大明神縁起」

【歴史ロマン】義経北行伝説第十五回「類家稲荷大明神縁起」

今回は類家稲荷大明神縁起の14ページ目のご紹介です。

1ページ目の投稿に記載されている注意事項等を踏まえてご覧ください。

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ページ13の最後(前回と重複)

心の中では何とかしなくてはと存じておりながらも、ご存知の通り御町の庄屋からお役目を仰せ頂いて勤めているので、何の理由もなく願い出て礼儀もわきまえず、また稲荷の云われなど(人の中には言い伝え、聞き伝えなんて証拠など無いと申す人も折々あるだろうけども、私において)お役目を勤めているために語り申す事も許されず、黙止し続けている状態にあったところに、️

ページ14

今日、貴公(関諄甫、本書の聞著者)が訪ねてこられて先祖より申し伝えられてきた事を、あらまし語り置いた事は全くもって大きな喜びである。その上貴公は最近では稲荷御屋敷を心底願われて上の方の畑へお遷し奉られるという事で、全くもって御充盈(世間に知れ渡っている)、我々までもがことごとく存じ上げている。平人や平大名が御勧請なされた神などや、あるいは天下に何の功績もない出家沙門(仏僧)が開基した神などでさえもご繁昌なされているというのに、この稲荷は智・仁・勇を兼ね備え天下に大きな功績のある御人ご開基の御神であるものの、このようにみすぼらしく坐しますのは、これはひとえに社司別当(神仏習合における呼称、現在でいう所の神社宮司)が存在しないのが原因であると、この頃は子供にも

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14ページ目はここまでとなります。

法霊山龗神社も、法霊山という寺院のような山号が付いている事から判る通り神仏習合のお社であった為、古くからの氏子さんや崇敬者の方の中には、今でも宮司の事を別当さんと呼ぶ方が結構おられます。

また平大名という呼び名が出てきますが、要は有力ではない小さな国の大名という意味になり、この地に何らかの関係があった現在の青森岩手あたりの大名は、地元民からもその様に認識されていた事が伝わってきます。

%year%%monthnum%%day% 法霊山龗神社instagramからの投稿